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留め接ぎ

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留め接ぎは簡単なように見えて、実際にやってみると接続部分に隙間が開いたり、菱形になってしまったりして結構難しいです。

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HESプロジェクトで使ったマルノコを使う留め接ぎジグの調子が良いので紹介します。

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まず、適当な大きさの合板かMDFの板を用意して、2辺に材料の固定位置となるガイドを取り付けます。ガイドは可能な限り正確に90度の角度にします。このとき、板の端ではなく5cmぐらい奥まったところに取り付けたほうが、マルノコの切り出しが安定します。ガイドの高さはあまり必要ないので、1-2cmぐらいで良いと思います。

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ベースの板の反対面に、マルノコのレールとなる板を取り付けます。この板は上で90度の角度で取り付けたガイドに対して、正確に45度となるようにします。また、位置と幅はマルノコのベースとブレードの関係で決まりますが、ブレードができるだけ正確にガイドの中心を通過するようにします。

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マルノコをレールの間でスライドさせて、ベースとガイドの板に切込みを入れます。これでジグは完成です。
続いて使い方です。

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まず材料の棒材をできるだけ正確にカットします。特に対向する2辺の長さは完全に一致させ、4本の幅もきちんと合わせます。

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完成時の配置を決め、間違えないように裏面に番号をマークしておきます。完全に正確にカットできれば場所は関係ないのですが裏表は重要ですので、マークは必ず全て裏面に行います。

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用意した材料をマークが見える向き(表面がジグ側)になるようにジグのガイドピッタリ付けてクランプで固定し、ジグのマルノコレール側からマルノコで斜線部分をカットします。この位置でカットする角を(A)とします。

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同様に材料の反対側を表面がジグ側になるようにジグのもう一方のガイドに付けてクランプで固定してカットします。この位置でカットする角を(B)とします。

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材料を固定するとき、ガイドの角にきちんと接していることを確認してください。クランプ操作などで矢印部分に隙間ができると正確なカットができません。

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全部の材料を同じようにカットします。片側が(A)位置、反対側が(B)位置でのカットとなります。

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マークした順番に組み立てます。カットが正確にできていれば接続面はピタリと合うはずです。全ての接続面が(A)と(B)の対向になり、ジグに多少の誤差があっても(A)と(B)では逆方向に誤差の影響が出るため吸収されます。

ここで、どうしてもピタリと合わない場合、数ミリ小さくなってしまいますが、次の方法で修正できると思います。ただし実際に行った事はありません。

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とりあえず、接続面の状況を無視して正確に四角形になるように角度と位置を整えて接着してしまいます。その後、両面テープでやや小さい捨て板を裏面に貼り付けます。貼り付けは各辺をしっかり行ってください。次の手順でカットした際、捨て板から外れると精度が失われてしまいます。場合によっては釘などで固定してしまった方が良いかもしれません。

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その後、四隅をジグを使ってもう一度カットします。これで、捨て板から外せば接着部分で分断されブレードの厚み分だけ短くなった4本の材料ができあがります。これを組み立てれば今度はピッタリと合うはずです。

大きな穴をあける

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小さな穴ならばドリルで簡単に開けることができますが、直径が3cm以上になるとドリルではきれいに開けることは難しくなるので、別の方法が必要になります。真っ先に思いつくのはジグソーに曲線用のブレードをつけて円切りジグを使ってカットする事ですが、この方法はお勧めしません。ジグソーは原理的に曲線を切るとブレードが外側に逃げるので切断面が垂直にならず、ジグを使っても真円には切れません。

トリマーやルータに円切り用のジグを取り付ければ、円形の板を作る事も、大きな穴や溝を掘ることもできます。この方法ならばジグソーのような問題はありません。

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このようなジグは、いろいろなタイプの物が市販されていますし、単純な構造なので簡単に作る事もできます。

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このテーブルは、中心に3mmの穴をあけてジグの軸として、ルーターで外周と内部の溝を切っています。

このタイプのジグは、プランジ機能のないルーターやトリマーでは使用する事はできません。厚い板をカットする場合、ルーターでは一度に切る事はできないので数ミリずつ掘り下げていく事になりますが、プランジ機能がないルーターではビットを回転させたまま少しずつ繰り出し量を加減すると言う操作ができません。一度止めてから繰り出し量を調整すると、再開時にビットが板に強く接触した状態でスタートする事になり、非常に危険です。私はプランジルーターを持っていなのですが、無理やりこの方法を試して怖い思いをした事があります。

最近良く使う方法は、ルーターリフターを使ってルーターテーブルで加工する方法です。
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図のようにMDFに穴をあけてセンターピンを立てたジグを、ルータースタンドに固定します。固定位置は、センターピンとビットの間隔がちょうど半径となるように調整します。そして、材料のセンターに明けた穴をピンに刺して、ぐるぐる回しながらルーターリフターでビットを繰り出してカットします。このとき使用するビットは、1/4インチのスパイラルビットです。

この方法は、プランジルーターと円切りジグを使った加工に比べて安定性が高く、精度の高い加工を行う事ができます。また、円切りジグで隠れてしまうような、10cm以下の中途半端なサイズの加工も容易にできます。

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例えば、このリングはThe Desktop "Nautilus"で作成したMDF製のリングですが、内径47mm、外径51mm、フランジ0.5mmです。肉厚は1.5mmしかありません。このような薄いリングの加工もこの方法ならば可能です。

ビットの繰り出し量を増やしていくとやがて材料を貫通しますが、貫通した状態で回転させると完全に切断されてしまいます。切断されるとセンター位置が不安定になるので、円の外周が荒れてしまったり、思わぬトラブルの元になります。ですので、最後の1周はビットを貫通させずに紙の厚さぐらいを残して切削すると安定します。残した部分は非常に薄いのでカッターなどで簡単にカットする事ができます。

ジグの固定位置とセンターピンの位置を変える事で、いろいろなサイズの円に対応できますが、ルーターリフターのハンドルが材料で隠れてしまうような位置の穴あけには使用できません。ルーターリフターによっては、ベルトやチェーンを使ってハンドル位置がビットから離れた位置にあるものもありますので、そういうリフターのほうが使いやすいと思います。

同じ大きさの穴をたくさんあけるときには、この方法を繰返すと面倒です。9mmぐらいのMDFにこの方法で穴をあけてテンプレートを作成し、ジグソーで大体の穴をあけてからフラッシュビットやテンプレートビットで整えた方が容易です。ルターリフターのハンドルが隠れてしまうような位置の穴あけでもこの方法が使えます。



最近、ルーターをプランジベースが付いたBOSCH 1617EVSPKに入れ替えたのを期に、Router Buddy 5-in-1 Universal Base Plate And Guideというジグを購入しました。

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対応機種に1617EVSPKも含まれていたのですが、なんと固定ベースの方だけに対応してました。よくよく見てみると1617EVSPKのプランジベースのプレート取り付け穴は固定ベースとは全く違う位置にあり変則的な3点止めです。仕方なくRouter Buddyの方を加工して取り付けることにしました。何度か使ってみたところ、ルーターテーブルを使用した方法に比べて手軽に使えるし、径の調整が楽にできて便利なジグです。しかし、センターピンをスライドさせるための銀色のバーと本体のプレートの隙間に切削粕が入り込み、木材に傷をつけてしまうことがありました。ただ、切削量を少なめにしたり良く切れるビットを使うなどして対処すれば問題ない範疇です。頻繁に円を切る場合にはこういう市販のジグも揃えておくと便利だと思います。

まっすぐ切る

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木材の平面が出たら次の加工は、目的の大きさにカットすることになりますが、この「目的の位置で、まっすぐ切る」と言う作業はなかなか難しいです。熟練した職人ならばノコギリ一本でもきちんとカットできるらしいですが、私には無理です。

もう、最初っからノコギリとカンナは諦めてますので、良さそうな方法をいろいろと試行錯誤して来た結果、次の方法が今のところベストです。

まず最初に、目的の大きさよりも僅かに大きめにマルノコでカットします。最初からマルノコで目的の位置でカットできれば良いのですが、マルノコ定規を使っても満足の行くカットが出来た例がありません。いきなりマルノコでカットするためには、マルノコの調整を入念に行う必要があり、ブレードの直角とマルノコ定規との平行を完全に正確にセットしなければなりません。しかし、構造的にこれらを精度良く調整することは難しく、0.1度でも狂っていると必ずカットの精度が落ちます。非常にシビアです。で、そんなことに時間を費やすよりも、マルノコの精度はさっさと諦めて、ラフカットに専念した方が効率的です。

次に、最近作った、片側だけオフセットできるルーターフェンスを使って、一辺の直線を確保します。

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このオフセットフェンスは最初の調整はちょっと面倒ですが、マルノコの調整よりもはるかに容易です。全く問題なくカンナ代わりに使えます。

次に、直線の出た辺を基準に目的の幅となるようにカットラインを引き、ルーターのストレートジグをカットラインに固定して、フラッシュビットで目的位置まで切削します。

ストレートジグは、まっすぐなMDFなどの板を両面テープで木材に貼り付けて使うことが一般的ですが、両面テープと木材は相性が悪く、表面が荒れている木材には効きませんし、滑らかな木材では効き過ぎて今度は剥がすのに一苦労します。また、MDFの表層が両面テープで剥がれてしまうことも多く、粘着材が張り付いてしまうと爪でこすって取らなければならないなど、面倒だらけです。

私は、システムバークランプと言う製品を改造した物をストレートジグとして使っています。

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このクランプは、クランプの一方のツマミがバーの両側に突き出ていて邪魔になるので、切削面側だけ切ってしまいました。この写真で上に向いている側が切削面側で、なにも突起物がないのがわかると思います。また、アルミ製のバーとルータービットのベアリングが直接接触するのも気持ち良い物ではありませんし、刃が僅かにアルミと接触するため、バーの片面にUHMW製の0.8mm厚のテープを貼り付けてあります。
そして、このクランプはスライドする部分とレールの隙間がちょっと大きく、クランプを締め付けても僅かにガタが残ります。この隙間も同じテープで埋めてガタをなくしています。

以上で、木材の2辺を正確に「目的の位置でまっすぐ」にカットすることができます。手押しカンナやテーブルソーなどの大型の機械を使った方が容易で精度も高いと思いますが、この方法では、簡単な工具だけあれば誰でも正確なカットが可能です。精度はだいたい0.4mm以内には収まると思います。慣れると更に高精度にカットでき、0.2mm程度までは追い込めます。ただ、これぐらいの精度になると、カットよりも墨線を入れる事のほうが難しくなってきます。

平面を出す

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材木屋さんから購入する無垢材は、荒材なので平面を出さないと何もできません。

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販売店によっては、プレーナー加工を有料で受けてくれるところもありますが、なかなか利用しづらい事もあります。

プレーナー加工を依頼するときの問題は、材の両端に段差(鼻落ち)が付いてしまう事と、研削によって想定した厚みが得られないことがある点です。段差はプレーナーの構造上仕方のないことなので、その分を見込んだ材料を用意して両端をカットするか、目立たないところに使用する必要があります。厚みの調整は、特にシナリのある素材を加工するときに顕著で、長い材料ほど、シナリの大きい材料ほど、切削量が増えてしまい、期待した厚みが得られない事があります。

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鼻落ちの例


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この図は板材の断面です。黄色が荒材の断面で、茶色はプレーナー加工後に得られる板材です。上の板は、全体をプレーナー加工したときの図で、元の荒材に比べて得られる板材の厚さが、薄くなってしまっているのがわかると思います。そして、この両端5cmー10cmぐらいの位置には、プレーナー加工による段差(鼻落ち)が付きます。図の下側は、最初に長さ方向をカットしてプレーナー加工を行ったときの図です。同じようなシナリの荒材でも、もう少し厚みのある板を取ることができます。しかし、こちらも、それぞれの板の両端に鼻落ちが残りますので、長さ方向は使える部分が短くなります。

プレーナーによる段差(鼻落ち)ですが、性能が良く手入れの行き届いたプレーナーで丁重に加工すれば、ほとんど鼻落ちしないで加工することも可能らしいですが、材木屋さんにそこまで期待することはできないと思います。材木屋さんにプレーナー加工を依頼するときは、こういう点を踏まえて充分に余裕のある材料のときしか利用できません。

こんな具合ですし、材料には入り皮や節もあるので、実際に材料を見て板取りを決めないと無駄のない工作はできません。それに、無垢材は環境が変わると動くので、材木屋さんで正確に加工しても、自宅に移送すると、たいてい曲がって届きます。もっとも、自宅で加工しても、加工による水分量の変化や、内部に蓄積していた応力のバランスが変わることによっても変形するので、そもそもが一気に完成形の厚さまで切削する事は良いことではありません。私は、丁寧な加工する気分のときは、最終的な目的の厚さよりも、数mm厚く加工して数週間放置してから、もう一度切削して目的の厚さを作ります。The Musical Loudspeaker Project の時に使った側板は、仮切削後に、たしか冬の乾燥期に4ヶ月ぐらい放置しました。

そこで、自分で平面を出す必要性が出てくるのですが、私はいつもルーター加工で行っています。

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両側にアルミ製の角パイプを並べ、橋渡ししたジグの上でルータを左右に移動させて切削します。角パイプは3cm x 6cmの太さの物です。この写真では橋渡しに使っているジグもアルミ製ですが、今はMDF製のものに交換しています。アルミ材の上でルーターを滑らすと、ルーターのベースプレートが接触部だけが過剰に磨り減ってしまい都合が悪いです。

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使用するビットは、Dado & Planer と呼ばれる物で3/4インチ径の物を良く使います。直径が大きいビットの方がきれいに早く加工できるように思いますが、実際にはそうではありません。こういう手作りのジグを、木製の作業台の上で使用すると、精度の問題からビットが正確に垂直に材料に接するわけではありません。極端に言えば、少し斜めになって接するので、切削跡はのこぎりの歯のようになります。

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この、のこぎりの様になった表面は、サンダーで研磨すると消すことができます。しかし、ルーターのパワーによって木材の切削面が圧縮されている事があり、時間をかけてゆっくりと復元してきます。サンダーできれいに整えても、復元によって、後で再びルーターの切削痕が浮き出てくる事があります。これは、柔らかい素材の方が顕著で、針葉樹の加工の場合にはより一層の丁重さが必要となります。復元による切削痕の問題は、この作業だけではなく、木材にストレスをかける全ての作業に当てはまります。この問題は、サンダーを掛ける前に打ち水をして、強制的に復元させるとある程度軽減させることができますが、完全ではありません。できれば、加工後に1ヶ月ぐらい材料を寝かせて表面の様子を観察した方が良いです。

直径の大きなビット使うと、この段差が深くなるので返って表面の仕上げで時間がかかります。3/4または1/2インチぐらいのビットが作業時間と仕上がりのバランスが良いです。

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材料にシナリがある場合、上の図の上側のように、中央が膨らむように置くと安定しますので、先にその面を切削してから反対側を切削します。それでも安定が悪いときは、材料と作業台の隙間に、薄い板やスケールなどを挟んで安定させます。

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材料の固定ですが、アルミのレールに楔で挟み込むと具合が良いです。適当な端材で、できるだけ材料がレールの中央に位置するようにして、両側から楔で固定します。このとき、レールを広げる方向に力がかかり、実際に少しレールが広がります。あまりレールが膨らむと具合が悪いですから、ほどほどの力で固定するようにします。切削は手前から奥に向けて行いますので、材料は奥に向かって逃げようとします。奥側だけしっかりと固定できれば、手前側はある程度ルーズでも問題ありません。

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ルーターの移動は、このように右端から左端に向けて、手前から奥へ移動するときに切削するようにします。奥から手前に引くときに切削すると、ルータービットの回転方向と同じ向きに移動することになるので、キックバックのように思わぬ速さでルーターが走って危険です。左へ移動するときは、切削済みの部分とルータの刃の幅の半分以上重なるようにするときれいに仕上がります。つまり1往復で切削する幅は、3/4インチビットの場合で3/8インチ程度となります。

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一度に切削する厚さは材料と期待する仕上がりにもよりますが、ハードメープルの場合で、だいたい1/16インチ(1mmから2mm)程度です。普通の荒材をきれいな板材に仕上げるには、3mm程度は切削する必要があるので、2回から3回の切削が必要です。

クセのある木材を切削すると、切削時に発生する熱によって切削面側に反ってくることがあります。また、逆に表面の乾燥した層が削り取られる事によって、テーブル側に反ってしまうこともあります。反った板を平面にするために行っている作業によって、反ってしまうのですから始末が悪いです。切削によって出た反りをそのまま無視して切削を進めると、想定以上に深く切削されてしまう事があるので、反りを確認したら即座に切削を中止して対策を行ってください。まずは、木材を休ませて見てください。少し放置しておくと元に戻る事があります。また、反ってしまった側を濡れ雑巾で拭いてやると戻る事もあります。いずれにしても、こうした木材の場合には、1回の切削量を減らして少しずつ切削するしかありません。

同じ厚さの板をたくさん作る場合には、両面を一度に切削せずに、全部の板の片面だけを最初に切削します。次に、全部の板の反対面を最後の1削りを残して切削します。そして最後に、全部の板の最後の一削りを行いますが、このときルータビットの突出量を絶対に変えてはいけません。こうすると、板材に隠れていたシミや入り皮も見えるようになりますし、どのぐらいの厚みが採れるか見当が付きます。また、最後の一削りをビット位置を変えずに行う事で、ジグの精度限界まで同じ厚みの板材が出来上がります。

切削時のルーターの移動ですが、できるだけ上から押さえないようにして、ルーターの自重だけが橋に掛かるようにします。どんな橋でも上から押さえつけると湾曲するので、材料の中央付近だけが深く切削されてしまいます。もっとも、湾曲する量は極僅かですので、見た目で窪んで見えるような事にはならないのですが、押さえる力が一定でないと、部分的に段差が生じて後の処理が大変になります。

しかし、あまり押さえつける力が少ないと、今度は切削時の反発で微妙にルーターがジャンプしてしまい、着地したときにルータービットの形に段差が生じてしまいます。ジャンプといってもこれも極僅かで、どちらかというと震動のようです。一度ジャンプすると、着地後の反発も強くなるので、ガッガッガッガッと連続した振動となります。

また、橋の上をルーターを滑らせるわけですが、このすべりがスムーズでないと、移動中に引っかかってルーターが振り子のようにゆれます。これが最悪で、傾いたビットによって深く材料が削られ、修復するためにはもう少し全体を切削することになります。この場合も、ガッガッガッガッと連続した振動となります。

面を切削するわけですから、大量のオガクズも発生しますので、オガクズにルーター移動の足元を邪魔されると、それも障害になります。

このように、ルーターでの平面加工は、切削量の多さもありますし、きれいに仕上げようとするといろいろと注意することが多いので、プレーナーに比べて非常に時間がかかり、神経も使います。その上、全面に切削痕が残るので、サンディングか手カンナで平滑に仕上げる作業も強いられます。

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ルーターで加工した平面の例

プレーナーと比べてメリットなのは、当たり前ですがプレーナーがなくても加工できることです。プレーナーはそれほど高価な機械ではありませんが、重く大きいので私のような青空木工では使用できません。それと、プレーナーのように最大幅が決まっていないので、大きなテーブルなどの平面出しも可能です。それに、ちょっと違うかもしれませんが、橋やレールの形を工夫すればカマボコ型など、平面以外の形状も同じ手順で加工することができます。

結論としては、通常の平面出しではプレーナーの方が便利で早いので、可能であればプレーナーの導入をお勧めします。私も欲しいです。って、なんかTipsになってないな...