車載PC Player - 24 - 電源

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車載PCの電源には多くの方が頭を悩ませていますが、結構面倒ですね。
まず電圧の問題ですが、一般のPCは最低12Vの安定した電源がないと動作しないので、クルマの11.5Vから13.5Vで変動する電圧では非常に扱いにくいです。しかも少なくとも30W程度の電力が必要になるので、昇圧するのも大変です。
その点、今回は全部の機材に12V以下で動作する物を選択したので、昇圧回路は不要となり少し楽になったのですが、OLEDのためにPICで電源の一部だけON/OFFできるようにしなくてはならなくなりました。

pw_v1.png

なんか複雑な回路ですが、起動時は

  1. キーに連動するアクセサリ電源でPIC関係だけON(5V)
  2. PICのタイマーか電源電圧の監視で、頃合を見て周辺機器の電源ON (IC1:5V, 2.5V, ±6V )
  3. OLEDの初期化動作後、パネルの電源をON (IC7:11V)
  4. 頃合を見てPCの電源をON(通電のみ) (IC8:11V, 5V)
  5. 本体のPOWERスイッチでPC起動
  6. PCの指示に従い、パワーアンプの電源をON(11V)
停止時は

  1. キーに連動するアクセサリ電源のOFFをPICで監視
  2. OFFになっても即電源を切ることはできません。
  3. OFFになったとき、PCが動作していればPCにシャットダウン指示を送る
  4. ボリュームをミュートにする
  5. パワーアンプ、LEDパネル、周辺機器の順で電源をOFF
  6. PCの停止を確認(またはタイマー)して全電源のOFF
こんな流れになります。
PICから電源のON/OFFを行うためにはリレーを使う方法が一般的ですが、電源電圧がバラバラだし、リレーよりも可変電圧レギュレータのPQ20RX11のシャットダウンピンを操作した方がコンパクトで安上がりなのでこうなりました。
本当はIC7,IC8の2系統は一緒にしてもかまわないのですが、FM放送だけならPCに通電しなくても使えるようになるかもとか、OLEDパネルの明るさを調整できるようにしたいかもと、別系統に分けました。

懸念の電子ボリュームとOPアンプに使用する±6V電源は、PQ20RX11で7Vに降圧したあとADM660というチャージポンプICを使って極性を反転し、7806と7906のレギュレータで作り出します。ADM660の入力耐圧が7Vmaxなのとノイズを出しそうなのでレギュレータの前に入れてみました。7806と7906のドロップ猶予が1Vしかなくスペック表でぎりぎりなので消費電力によってはまずいかもしれません。
もし上手く動作しなかったら、PQ20RX11で6Vに降圧した後にADM660で反転する事にします。

この電源回路とは別に、パワーアンプ回りの電源が必要となります。

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